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校長挨拶Principal greeting

狭山ヶ丘を目指す諸君に

 小川校長の写真 

【高校進学を志す諸君に】

 本校の生徒は、ほぼ全員が大学進学を希望している。そのニーズに応えるのは、私たち教職員の責務である。
 大学進学希望者の数より、大学の入学定員数の方が多い今日である。言わば、「大学全入」の時代が到来しているとも言えよう。
 だが、卒業後に、大学卒業者に相応しい企業、機関等に就職することは簡単ではない。だから、「どこでも良い」などという安易な考えで、進学先を選んではならない。「力を尽くして狭き門から入れ」と、日頃、私が強調しているのはそのためである。
 今の貴方の実力がどうであろうと、人間に生まれついての能力差はないのだから、やれば必ず力はつく。努力すれば必ず成功する。
 今は、その努力する姿勢、頑張る心が育ちにくい時代である。矢張り育てるプロセスで、親も学校も、甘く優しくなりすぎてしまったのかも知れない。
 学習塾全盛の時代である。若しかすると、その質的水準、普及率は世界一かも知れない。学習塾間での戦争が激しいので、ともすればその指導は、「手取り足取り」と言った結果になり易い。そのような「行き届いた」指導を受けて、生徒は高等学校に入学してくる。
 私たちの狭山ヶ丘高等学校も、そのような「行き届いた指導」に負けないような面倒見の良さを目指して、今日まで努力して来た。
 しかし、狭山ヶ丘の、このような「行き届いた指導」には、問題があるのではないかと、最近、私は考えるようになった。東大をはじめとする国立大学入試、早稲田、慶應、上智、東京理科のような超難関大学入試ばかりでなく、いわゆるMARCHG(明治・青山・立教・中央・法政・学習院)のような難関私立を突破するためにも、どうやら「手取り足取りの行き届いた指導」は、かえって妨げになるらしいのである。
 朝ゼミ、放課後ゼミ、春・夏・冬の長期休み等での講習は、これ以上考えられないくらい充実している。すべて無料である。それなのに、本校が進学戦線での全県トップに躍り出るのには、まだまだ道が遠い。「日暮れて道遠し」と言ったら、優秀な本校の若手教師達が怒るだろうが、県内有名公立、有名私立との全面戦争を展開しようとしている校長としては、「このままの路線では勝てない」との思いが深いのである。
 鍵は、いかにして、自学自習の姿勢を育てるかにある。中学生諸君は、高校入試という戦いを通じて、自ら学ぶ姿勢を獲得すべく努力して欲しい。

【公立か私立か】

 人生はじめての重大な選択だ。迷うことが多いと思う。
 ひとつ憶えておいて欲しい。学費の面で、私立か公立かと迷う時代は終わった。埼玉県では、県議会、行政のご努力で、学費の父母負担軽減措置として、全国トップクラスの支援金が準備されている。詳しくは資料に当たって欲しい。学校説明会でお尋ね下されば、丁寧にご説明する。個別相談会などで、担当教師にお尋ね頂ければ、丁寧にご説明申し上げる。
 勿論、公立にも良い面は沢山ある。しかし私は、迷ったときには、私立にお出で下るようお勧めする。
 ソビエト社会主義共和国連邦をはじめとする社会主義体制は、世界の三分の一を支配する体制であったが、脆くも崩壊し、現在世界に社会主義国家は存在しない。私はソ連崩壊の本当の原因は、それが競争原理を否定したことにあったと考えている。
 学生の頃、シベリア鉄道でモスクワに向かった。シベリア大平原の中に、質素な農家が点在していた。だが、畑は草畑か麦畑か分からないほどに荒廃している。驚いたのは、粗末な丸太小屋の農家の周りに、牛、その他の動物に荒らされぬよう丸太で囲った狭い畑がある。その畑は、毛抜きで抜いたように草一本残さず、見事に手入れされていたことである。
 これが「自留地」と言うものだと知らされた。自留地の作物だけは、国家の統制を離れて自由に売ることが許されていたのである。私はそれを見ていて、社会主義経済は、やがて崩壊するかも知れないと思った。
 私立学校は、生徒が集まってくれなければ、学校そのものが滅び去ってしまう。学校が潰れても、転勤すれば済む公立学校の先生とは、訳が違うのである。言わば私立学校は運命共同体であり、一蓮托生の存在とも言えるかも知れない。
 だから私立学校の教職員は、他校に負けないような学風、校風を確立するために全力を尽くす。転勤はないわけだし、もともと転勤など望んでいない。その学園で、生徒、卒業生と生涯を過ごす決意を持って、その学校に就職してくるのである。
 だから、生徒諸君が卒業した後にも、学園を訪ねて下されば、多くの教師は顔ぶれを変えることなく諸君をお迎えする。師弟共に学園に生きるというのが私立学校であるかも知れない。従って、教職員の職務に対する熱意も相当なものである。
 私は、永く公立学校で働いた後にこの学校に入れて貰ったのだが、以来二十五年、「私立での日々」は、本当にやり甲斐のある日々であったように思う。
公費支援も潤沢になった今日である。どうか迷わず本校に入学してきて欲しい。

【私立と予備校】

 予備校は進学について専門的に研究し、その指導水準も相当のものであると思う。学校が予備校に学ぶところも少なくない。
 しかし、本校の生徒が予備校に通っているという情報に接したときには、私も本校の教職員も、厳しく自分たちを責める。「我々の指導の何が足りなかったのだろう」と。
 そしてそれを我々は、自らを責め、自らが学ぶための資料、機会として、内部点検、自己点検に役立てる。
 予備校に行ってならないなどと我々は考えないが、実際に予備校に通っている本校の生徒は、極々少ないと思う。
 その意味で、本校に入学した後、中学校時代より教育費がぐんとかからなくなったと仰る保護者が多いのである。

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